なぜ勤続20年超えの先輩や後輩が定年目前に辞めていく?
親との時間を過ごしたい、やりたかったことを今やりたい、潮時・・・
理由はなんであれ、定年前退職を叶えるにはやっぱり経済的自由が必要!
目次
- 老いた親と残された時間を一緒に過ごしたい
- やりたいことを若い(比較的に)うちにやりたい
- 潮時
- 資産があれば、自由!
老いた親と残された時間を一緒に過ごしたい
この5年の間に「え?あの人が?」というような勤続年数の長い
「仕事のデキル」お姉さま方や後輩たちが次々と退職するようになりました。
わたしの会社は比較的女性が定年まで働きやすい会社です。
定年後も延長して65歳まで働く方もいます。
ですが、直属の部長(当時50歳?)がコロナ禍に突然辞めました。
オンラインで部下一同が集められ、退職の話をされた時は衝撃でした。
画面はカメラオフでしたが、わたしを含めてみんなが
画面の向こうで息をのんでいるのが伝わってきました。
辞める理由は「親ともっと過ごす時間を持ちたいから」。
管理職ともなると出張があったり、
土日も仕事に追われることが多くなります。
管理職ではなくても家事に育児に毎日ヘトヘトですよね。
そしてわたしたち50代の親たちは70代後半の団塊の世代が多いかと思います。
自由になんとか体力を保ちながら活動できる後期高齢者年代です。
ちょっとした外出とか、2泊3日の旅行など親が行きたいと思うところに
いつでも付き添いたい、連れて行ってあげたい、
介護が必要になる前にまだ元気なうちに親と過ごしたいということでした。
その当時のわたしも部長とほぼ同い年でしたが、
親との時間が有限であるという意識はありませんでした。
ワタシ自身が高齢出産(40歳)により、まだまだ育児があり、
仕事との二足のわらじで自転車操業(今も)。
親との時間を捻出するのは難しいというのが正直なところ。
しかし今年の2月に一度も入院したことのない健康体の母が
急に手術することになりました。
その時に改めて部長が「親との時間を過ごしたい」
と言っていた気持ちがわかるようになりました。
親に残された時間はもうあまり長くないのだなぁと。
そして親子でいられる時間も。
部長が退職したきっかけはお父様を亡くされたことでした。
お父様に出来なかったことをお母様にはしてあげたい、
お母様とは残された時間を一緒に過ごしたいと思ったのでしょう。
自分の子育てが終わっている、もしくは子育てがないという方であれば
2回目の親子の時間を持つのも「アリ」だと思います。
近くに住んでいるのなら、無理なく一緒の時間を過ごすことも可能です。
ワタシはまだコドモが成人してないので、
やはり自分のコドモとの生活や時間を優先していきます。
自分が親になってみて思うのは、慕ってくれるのは嬉しいけど、
コドモ自身が楽しそうに、日々健康に過ごしていることを知るだけで十分。
たとえその場に一緒にいなくても、なにかに集中して、充実感を味わっているのなら
何も心配しなくて良いのだなぁと。
部長の選択したことは潔くてかっこいいくらいです。
でももしワタシが部長の親御さんだったら、部長としての能力がありながら、
自分のために仕事を辞める選択をするなんてと思うかもしれない
とふと思いました。
やりたいことを若い(比較的に)うちにやりたい
部長の一年前に直属の課長(当時55歳?)が辞めました。
シングルの方でしたので、絶対定年まで辞めることはないだろうと思っていました。
彼女が定年退職する時はわたしが退職祝いの宴会を仕切るのだろうと。
会議室で退職の話を切り出された時、あまりに突然過ぎることと想定外のことで、
何を言っているのか理解が出来ませんでした。
辞める理由は体調がすでに芳しくない親との時間を持ちたい、というのもあったようですが、
一番の理由は
「やりたいことを今のうちに、60歳より前にやりたい」ということでした。
「60を過ぎると、みんな体力がなくなるって言うし・・・」
それはそうかもしれません。
親との時間だけでなく、
自分が健康に動ける時間も有限であると感じたのかなと今になって思います。
55歳で何かを始めるのと、60歳で始めるのと、
この5年の差は若いときの5歳差とは比べられないほどの体力や気力に衰えを感じるでしょう。
わたしもそう思ってブログを始めることにしました。
そしてもっと早く始めていたら良かったかもしれないと感じる今日このごろです。
ブログの設定から記事を書くのも思いのほか時間と体力を消耗します。
彼女が辞めてから一度会う機会がありました。
新しい仕事にも付き、やりたかったこともやっていて充実しているようでした。
その時に言われたのが「自分のやりたいこと100個書いてみて」。
これがなかなか思いつかない。当然100個も書き出すことは出来ませんでした。
でも書き出してみること自体が、自分に気付きを与えてくれることになります。
常日頃考えていることではないけど、実は気になっていたことが明文化されるだけで
行動に移せる一歩になるかもしれません。
彼女が現在思い描いていた人生を歩んでいることは正直羨ましいです。
わたしもそんな人生を歩めるように、
会社員でも出来る範囲でやりたいことを少しずつ進めていきたいと思っています。
潮時
つい先日、同じ会社の後輩(40代後半)から「8月に退職します」とLINEをもらいました。
彼女が新入社員のときからのつきあいで、彼女ももう勤続20年以上です。
本当なら相当ショックを受ける話ですが、
その報告をもらった時、なぜかあまり驚きませんでした。
3月にも課長職だった別の部署の先輩女性が元部長と同じ理由で退職していました。
その後輩も辞める理由は「その方と同じような理由です」とのこと。
彼女の場合はそれにプラスして、
「仕事的に潮時だなと思って」がありました。
直感的にはこちらが本当の理由なのではと思いました。
まぁわたし自身ももう会社勤めは疲れてます。
自分に興味のない新しい仕事を覚えるチカラも衰えてきています。
もう次の世代の子たちにどんどん頑張ってもらいたい、
フル稼働の時期は過ぎ去ったと思っています。
だから彼女の突然の報告にも驚かない自分がいたのかと思いました。
ちなみに彼女の仕事はマニュアル制作。生成AIが台頭してきた今の時代に
仕事がChatGPTに取って代わられる可能性はあるでしょう。
わたしがしている事務の仕事も、いずれ必要ではなくなるかもしれません。
ロボットがどんどん進化して開発されたら、スーパーのレジと同じように
事務の無人化が増えて行くでしょう。
変化の激しい時代だから、そういう意味でも仕事が潮時と感じられたのかもしれません。
会社員にとっての引き際というのは「定年=60歳」でした。
近年は引き際も多様になってきています。
定年が延長されたり、FIREが流行ったり、
転職も今までにないスピードで増えていますし、
社内でも若手の転職による退職が珍しいことではなくなっています。
今まで「潮時」という言葉にマイナスの印象を抱いていました。
引退とか隠居とか古くなったものが退くといったイメージでしょうか。
でも後輩が「潮時」ということばを使った時、
なにか新しく別のも方向に進むチャンス・きっかけを得たのではと感じました。
アラフィフ女子はまだまだこれから違う人生を歩めるステージにいます。
後輩がこれからどんな50代を進んで行くのか、潮目はどう変わったのか
話を聞いていきたいと思っています。
今までよく働きました!お疲れ様でした!
資産があれば、自由!
今まで会社を辞めるパターンで見てきた先輩・後輩たちは
いずれもおカネの心配のことには触れていません。
恐らくおカネは会社を辞めるにあたって決断の基準にはなっていないようです。
おカネよりも気持ちが上回る方ももちろんいます。
このくらいあれば十分生活出来るという金額が少ないか、
また足りなくなったら、職種を選ばずバイトでもなんでも働いて稼げばいいという
割り切っているか。
でも普通の人ならやっぱり気になります、おカネのこと。
面と向かって「それで、おカネの心配は?」とは聞きづらいですね。
表立って皆さん言いませんが
やはり十分資産が溜まった、目処がある程度ついたからということなのかなと思います。
つまり経済的な自由を獲得したということ。
元部長は管理職でしたからそれなりの退職金はあったはずです。
そしてDINKSなので、ご自分の貯金+パートナーさんの収入があります
(翌年パートナーさんも後を追うように退職されましたが)。
元課長もシングルでしたし、一番退職金が多いタイミングで辞めることにしたと言っていました。
現在は再就職(異業種)もしていますので、収入は途絶えていません。
後輩もDINKSで、パートナーさんは管理職。辞めたところで、困ることもなさそうです。
結局、おカネに困らなければいつでも、何歳でも、どんな理由でも辞められるということ。
ワタシはやはり普通の会社員なので、辞めるという決断は資産が十分あるか、
今と同じくらいの収入が将来見込めないと退職する決断はちょっと出来ないかなと思います。
少なくとも今はコドモを成人まで育てる義務があり、路頭に迷うのはまずいでしょう。
ではいくらあったらいいのか、安心して仕事を辞められるのか。
それも答えは人それぞれ、となりますが、目安として1億円あったら安心するのではと思います。
といっても、1億円を今から積み上げることなんて簡単ではありません。
ましてやもう50代です。若者より貯金はありますが、増やしていくのは大変。
しかし「お金の大学」の両学長がおっしゃる
「小金持ち=金融資産5000万円」なら、
もしかしたらたどり着けるのではと思い始めたところです。
そのために家計管理(投資含む)と定年後も続けていけるような副業で
定年前までに経済的自由を得られるよう、
コツコツとおカネと知識を積み上げて行きたいと思っています。
本当はFIREが夢ですが、もはや若くないので
FI(Finantial Independence)を目指して50代を歩んで行きます!
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